庇護欲強めの彼に守られ、愛されました
 万が一、勤めている警備会社に問い詰められたら、彼は偶然居合わせたと言い張る気らしい。
 たしかに彼の言う通り、正式に依頼をして書類を書いたりはしていないけれど。会社から咎められたりしないか心配だ。

「今後も黒川には気を付けて」

「たぶん私のことはあきらめますよ。剣崎さんが取り押さえたとき、咄嗟に私の恋人だって言ったら黒川は青ざめてましたから」

「すまない。つい願望が口から出たんだ」

 想定外の言葉が返ってきて、私は口を半開きにしたまま固まってしまった。
 あの発言は黒川を大人しくさせるためについた嘘だと思っていたけれど、“願望”なのだと言われたら、意味が変わってくる。

「来生花怜さん、俺は君が好きだ」

 彼は両手で私の手を取り、正面から真っすぐに私を見据えた。
 照れた素振りも、緊張した様子もない。いつも堂々として落ち着いている。私が知る限り剣崎さんはそういう人だ。

「顔を合わせるたびに、かわいくて魅力的な人だと思ってた。どことなく危なっかしくて、俺の庇護欲を存分に掻き立てる君に、俺はもう目が離せない」

 目力の中にやさしさを帯びた瞳に射貫かれた私は、息が止まりそうなくらいドキドキした。
 こんなに幸せなことがあっていいのだろうか。

「俺に守らせてほしい。これからもずっと」

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