宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと
 新井くんが強めに私の手を引っ張ってきた。
 ふたりで外に出る。

「隣の可愛い家、小松さんが出した家でしょ?」
「うん……そうだけど」
「やっぱりね。中に入るね」

 中に入ると新井くんがドアのカギを内側からかける。

「おじゃまします」

 リビングに向かう新井くん。
 私は彼についていく。

 一緒にソファーに座ると新井くんがメガネを外して私を見る。

 新井くんはインテリ系なイケメン。
 近くで見つめられて、ちょっとだけドキッとした。

「小松さん、聞いて? 僕、小松さんのことが……」

 新井くんが何か言おうとした瞬間、玄関のドアを叩く音がした。

「新井くん、カギ開けて!」

 葵ちゃんが叫んでる。
 新井くんは真剣な表情でじっと私を見つめてる。

「新井くん?」 
「小松さん、僕は小松さんが好きなんだ。だから小松さんも、僕に好きって言って?」

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