覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)
「妻であるお前が俺の大事なパスワードを管理してもおかしくない。

 さあ、変えろ。
 そして、決して俺には教えるな」

「いや、絶対、どうしても教えろって言うよ」
と玖村がまたも悪い予言をする。

 は、はい、と衣茉は八尋の迫力に負け、言われるがままにパスワードを変えた。

 持っていた あの手帳にメモする。

 大きな字で書き殴った隙間を埋めるように、びっしり細い字でさらに書き込まれている手帳を見た吉行に、

「うわっ。
 なにこれ、呪いっ?
 耳なし芳一っ!?」
と叫ばれながら。



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