捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
アレスの言う通り、店頭に並べている魔道具はまだ五種類ほどで選べるというほど陳列できていない。それでも開店したのはオーダーも受注できるからだ。多少の融通はきくしオーダーメイドなら単価も高い。
「ありがとう。それならタイプの違うものを作っていくわ」
「当然のことです。愛しいお嬢様を笑顔にするために私は存在するのです」
「……っ、素材を取ってくるわ」
突然の愛情表現で戸惑ったのを隠すように、素材庫へ向かった。簡素なブラウスに男性が履くようなスリムパンツを身につけ、長めの黒いエプロンが魔道具作成の定番スタイルだ。
実家にいた時はよくこの格好で、お父様と魔道具について相談していたのが懐かしい。王太子妃になってからは設計ばかりだったし、こんな格好していたら淑女らしくないと笑い者になっていただろう。
アステル王国を出てから、どんどん本来の自分らしさを取り戻していた。そんな私をアレスはただ微笑んで受け入れてくれる。
「しかも毎日愛を囁いてくるし……もう心臓が持たないわ……」
「そうですか、ではもっと愛を囁きましょう」
「ありがとう。それならタイプの違うものを作っていくわ」
「当然のことです。愛しいお嬢様を笑顔にするために私は存在するのです」
「……っ、素材を取ってくるわ」
突然の愛情表現で戸惑ったのを隠すように、素材庫へ向かった。簡素なブラウスに男性が履くようなスリムパンツを身につけ、長めの黒いエプロンが魔道具作成の定番スタイルだ。
実家にいた時はよくこの格好で、お父様と魔道具について相談していたのが懐かしい。王太子妃になってからは設計ばかりだったし、こんな格好していたら淑女らしくないと笑い者になっていただろう。
アステル王国を出てから、どんどん本来の自分らしさを取り戻していた。そんな私をアレスはただ微笑んで受け入れてくれる。
「しかも毎日愛を囁いてくるし……もう心臓が持たないわ……」
「そうですか、ではもっと愛を囁きましょう」