【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした


バンッ


「うおっ、びっくりした。ユウ? どうした?」




駆け込んだ先は、最強の暴走族と言われる神龍(しんりゅう)の倉庫。

幹部部屋の一番奥に座っている男を真っ直ぐに見て、あたしは宣言した。




「あたし、不良やめる!」


「「「はっ?」」」


「普通の女になるから。それで――……恋をするんだ!」




きらりと目を輝かせると、幹部部屋にいる4人は全員目を丸くした。




「……いやいやいや。お前が普通の女とか、正気か!?」


「ユウちゃん、もしかして俺のこと嫌いになって……ご、ごめんね、俺が悪かった、全部直すからやめないで……!」


「……、……! ……、……!?」


「んー、分かった。恋がしたいんだな? ほら、俺なんてどうだ? 我ながらイケメンだろ?」


「冗談言ってんじゃないんだよ! あたし本気だから!」

< 3 / 67 >

この作品をシェア

pagetop