素敵なトリップ&トラップ
ダメも何も、私には何の権限もない。

「そっか…わかった。スーの気持ち、私が伝えておけばいいかな?」

「ダメダメ!そんなのやめてよ、恥ずかしいから!」

「え?じゃあ、どうしたいの?」

「ありがちだけど、仲間で遊びに行くってことにして、みんなはドタキャンで、二人にしてくれたらいいかな、なんて…」

なるほど、確かにありがちなやり方だが、終わりよければ全て良しだろう。

「わかった。どうせ全員ドタキャンするなら、メンバーは適当でいい?」

「不自然なメンバーだと怪しまれるから、ダブルデートみたいな感じはどうかな?私たちと、男の子はミッチーと、あとはケンとか…」

「そうだね。あの二人は仲いいし、そうしようか」

「嬉しい…エリー、ありがとう」

その愛くるしい笑顔が、何故か胸に痛かった。
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