愛という名の逆襲 ~Les Liaisons dangereuses~
「やめてよ…そんな怖い優は、らしくないよ!どれだけでも謝るし、優しくするから、元の二人に戻りたい…」

この言葉にも、涙にも、嘘はない。

しかし、

「覆水盆に返らずだよ、美嶺ちゃん。どのみち、もう戻れやしないんだから、一緒に幸せを探そう」

私、やっぱりバカなのかもしれない…。

決して信じてはいけない相手を信じて地獄を見た、中学の頃と何も変わっていないではないか。

言ってはいけない言葉で、優を傷つけて、こんな風に毀してしまったの…?

「そんなに悲しまないで。俺たち、元には戻れなくても、前を向いて進んでいけるよ。俺が必ず幸せにするから」

無理に決まっている。

別人のように怖い優と、幸せになんてなれるはずがない。
< 14 / 20 >

この作品をシェア

pagetop