愛という名の逆襲 ～Les Liaisons dangereuses～

優は、やはりおかしくなったのではないか。

「ふざけないで！失恋したところにつけ込んで、私と寝たいとでも言うの？」

「違うよ。美嶺ちゃんが俺のこと好きになってくれるまで、絶対にそんなことはしない」

「さっきの発言、そう捉えられてもおかしくないわよ」

「ごめん…。単に、恋人みたいなやり取りがしたかったんだ」

急にしおらしい声になる。

「無理よ。私たちは生まれた時からの幼なじみなんだから、優のこと、そういう風には見られない」

「でも、俺はずっと美嶺ちゃんだけ見てたよ」

「それはどうも…。でも、期待しないで？私、優のことは友達として大事に思ってきたけど、あんまり変な言動されると、嫌いになるかもしれない。優を嫌いにはなりたくないのに」