愛という名の逆襲 ~Les Liaisons dangereuses~
年下の幼馴染み
しかし、もう二度と、こういう女にやられるわけにはいかない。

決して癒えることのない、悲しい過去がフラッシュバックする…。

疼く古傷を隠しながら、私は、ひとつ年下の幼馴染み、優の部屋を訪ねた。

「あ、美嶺ちゃん」

忠犬を思わせる、嬉しそうな笑顔で、優は迎えてくれる。

彼も同じ大学に通う1年生。

どうやら、私を追いかけてきたらしい。

私たちは、同じ産院で、1日違いで産まれ、それからずっと一緒だ。

と言っても、私の誕生日は4月1日、優は4月2日なので、丁度、学年が分かれた。

それもあって、いつからか、私と優との間には見えない上下関係が。
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