エリート航海士と結婚したら、溺愛されて愛の証を授かりました。
美奈子さんとの電話を切ると、私は仕事中かなと思いながら遥生さんのスマホの電話をかけた。どんな反応するのかな、とか喜んでくれるかな、とか色々考えると「花埜さん!?」と急いで出た声が聞こえてきた。
「うん、花埜だよ。ねぇ、遥生さん報告したいことがあるの」
「どうしたの? そういえば、体調不良って聞いたけど大丈夫なのか!?」
「大丈夫って言いたいけど、まだ少し辛いかな」
「えっ、病院は行ったのか!?」
過保護に心配する遥生さんの声になんだか安心した。ふふっと笑ってしまう。
この人のこと好きだなぁ、と数日前に自覚した気持ちを心で呟く。
「遥生さん、落ち着いて。私、妊娠したの。私と遥生さんの赤ちゃんがお腹の中にいるんだって」
私がゆっくりと報告すると、言葉になってない声が電話越しで聞こえてきた。だんだん、言葉が出てきて「やった」「嬉しい」「これ、夢?」などとブツブツ呟いているのが聞こえた。
「だから次に帰って来るときは、お腹膨らんでるかもね」
「そ、そうか」
「うん。だから、この子と私のために無事で帰ってきてね……愛しの旦那様」
遥生さんから反応は帰ってこなくて数分後に「い、いとし!?」と声を出したので私は恥ずかしくなって、電話を切ってしまった。次、帰ってきたらちゃんと好きって言おう。彼の顔を見て、目を見て、想いを伝えよう。
だから、無事に帰ってきてね……遥生さん。
END


