ダイエット中だけど甘い恋を食べてもいいですか?
響さんはふと思い出したように、さりげなく言った。

「・・・勇吾君って芽衣のこと、メイメイって呼ぶんだな。」

「はい。私と勇吾くんは同じスーパーでアルバイトしていたんですけど、そこのパートの方で「めい子」さんて名前の女性がいて。だからその方は『メイコさん』、そして私は『メイメイ』と呼ばれるようになったんです。」

「ふーん。メイメイ・・・か。」

「羊の鳴き声みたいですけど、結構気に入ってます。」

「なんだか妬けるな。」

「え・・・?」

響さんは片手を頭に当てて、私に背を向けた。

「芽衣の学生時代を知っていて、メイメイなんて呼んで。勇吾君が羨ましい。」

「・・・っ」

「なんてな。」

そう軽く言って私の方へ再び振り向いた響さんは、次の瞬間、驚きで目を見開いていた。

気付くと私の目から涙が溢れていた。

「そういうの、やめてください。」

「芽衣・・・?」

「・・・好きな人がいるくせに、そんな思わせぶりなこと言わないでください!」

私はそう叫ぶと、逃げる様にトレーニングルームを飛び出した。

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