大嫌いなキミに愛をささやく日
こんな私、信じられない。

いつもなら、家に帰ってる時間だ。

お父さんに「そろそろ家に着くよ」とかメールを打ちながら。



「帰るの遅くなりそう。メール……しようかな」



そう思って、スマホをポケットから出した時だった。



「お、可愛い子いんじゃん♪」
「俺らとどっか行くー?」

「……」



すごく面倒くさそうな不良たちに、声を掛けられてしまった。



「私、これから行く所があるので」
「えー、どこ行くの?」

「墓参りです」
「……」



正直に言うと、不良たちは「プーッ」と吹き出して笑った。

もう爆笑に近い笑い方で、ひたすら「墓参り」と連呼している。

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