1500万年後のあの場所で君とまた出会いたい
でもまぁ、紗英には感謝したりもしているんだよな……。俺の寂しい人生で、唯一騒音というものを与えてくれるのはこんなにもうるさい妹しかいない。
静かな人生は、何もなくてつまらない。つまらなすぎて、喉が渇いたように死んでしまいそうになる。だって俺の前世は壮大なものだったから。
「なぁ…、紗英」
「何よ?」
こんな俺の隣に居てくれてありがとな。お前のおかげで、俺の世界はまた花が咲いたようにして色付く準備をしているよ。
もちろんそんな事、妹に言える訳ないんたけど……。
「俺、紗英が俺の妹で良かった」
「は、……っ!?わ、私は、ありがた迷惑よ!」
「はは、知ってるよ」
顔を真っ赤にさせてそう言った紗英。マリアはいつも大人しくてお淑やかな女の子だったけれど紗英はその対照的だ。
それでも何だか愛しく見えてしまうのは、きっと血が繋がっているから。
「もう、今日のお兄ちゃん何か変!」
「それも知ってる〜!」
俺はこれから、1500万の命を貫いて、生きてゆく。前世よりも辛いことや嫌なこと、苦しいこと、死にたくなることがあるかもしれない。
この先の不安に押し潰されそうで、死にたいと願ってしまうこともある。