イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 光琉はベッドを少し起こしてやり、彼女の前に机を出して食事を置いた。

 ぼんやりしている紫を心配そうに見つめている。
 
 「大丈夫か?」
 
 頭を小さく動かして頷いている。
 だめだな、これは……。見たことのない状態だ。

 光琉は心をどこかに置き忘れてしまったかのような紫をはじめて見た。
 どんなときも自分を失わず、前を向いていた彼女がこんな風になるのは何故なのか。

 仕事のことか?いや、最近こいつが俺を避けていたからよくわからないが、病院のナースはこいつを可愛がっているのは知っている。医師仲間にも評判がいい。


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