イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
小首をかしげてこちらを見る、里香子。美人なんだよね。なんていうか、一重の涼しげな目元に高い鼻。整ってる。それにスタイルがいい。背も高くて大人っぽいの。
私は割と小さくて太ってはいないけどぽっちゃりしてるし、目は大きくて黒髪で違いすぎる。
神様、ずるいよ。お金持ちで美人の里香子。貧乏でぽっちゃりな私。どうしてこうなるの?
「はあ……まあいいや。とにかく目の前の血液恐怖症を克服しないと何も出来なさそう。今のままだとバックヤードで包帯巻いている毎日しか想像つかないよ」
「紫ったら。面白いこと言うね。そこが紫のいいところだよ」
そんなところ、褒められるところじゃないってば。ていうか、私の褒めるところがないってことかもね……。
そんなこんなで、何とか卒業までこぎつけた私は、看護師になったのである。