イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

 「結構です」

 「そう言わずに。お金はいりません。あなた、これから新しい生活に入るでしょ?」

 「え?どうして……」

 「どうしてって、みれば分かるんですよ。それに、少し面白い形が見える。あなたに教えてあげた方がいいかもしれないから、是非暇つぶしだと思ってここに座ってください。タダだから、ね」

 まあ、タダならいいか。
 確かに、興味が無いわけでもない。新しい生活に入るし、これから私の人生は大きく変わる。

 教えてくれるというなら聞いておこうくらいの気持ちだった。
 足を占いの椅子のほうに向けた。
 
 「どうぞ。お座りください」
 机の上には陰陽道と言う文字。また、不思議な五角形が見える。

< 20 / 311 >

この作品をシェア

pagetop