紅葉踏み分け、君思ふ
神様って、ホントにいたんだね・・・
「・・・ん」
目が覚めたら初めて見る、真っ白なところにいた。
(えっと・・・どこ?)
周りを見渡してみると壁のようなものは一切見当たらない。まるでドラ〇もんの何でも入るポケットの中のようだ。
「だれかーここどこか教えてよぉ・・・」
「申し訳ありませんでしたっ!!」
「へ⁉」
ここがどこか聞いたのにどこからか謝罪の返事が返ってきた。なんで?
「あの・・・どこにいるんですか?」
「あ、そうだったわ。挨拶しないと。ちょっと待っててくれる?」
その謎の声が消えたと思ったら急にわたしの目の前に人が現れた。
「ひぇ⁉」
慌てて目をこするが、本当に急に現れたっぽい。
(すっごく、きれいな人・・・)
ツヤツヤな黒色の髪に金色の豪華な金具がついている。太陽のようなオレンジの目はなにもないのにキラキラと光が瞬いている。真っ白な絹の服に勾玉を連ねたネックレスを付けている。
(・・・待って。この人・・・)
「あの、お名前を伺っても・・・?」
「わたくしの名前?わたくし、アマテラスと言うものですが?」
(アマテラスって・・・この国の最高神じゃん・・・)
確かにこの人があまてらす天照大神様ならこの格好にも説明がつく。
「あの、その、天照大神様はなんでわたしに謝っているんですか?」
「あ!そう!わたくし、本当に申し訳ないことを・・・!」
何度も何度もペコペコ頭を下げる彼女に神様よいう威厳は全くない。
(いや、謝ってるのは分かったから理由を教えてくれない?ねぇ)
そんなわたしの心情がわかったのか、天照大神様はハッとしたように理由を説明し始める。
「実は・・・あなたを幕末に連れてきたのはわたくしなの!」
「・・・え?」
なんと天照大神様の言ったことをそのまま抜粋すると「月読ちゃんが呼び込む時間を間違えて先祖がいるのにいない状態になっちゃってたみたいでそれを解消するために未来からもってこいの人材送るからって手紙が未来から来てどゆこと?って思ってたら貴方が来た」ってことらしい。正直、理解した?って聞かれると全く理解できない。
「あの・・・ちょっと一回整理させてください。まず、月読ちゃんって・・・」
「月読ちゃんは確か本名は・・・月読尊だと思うけど?」
(はい?え?天照大神様に続き月読尊様?)
雲の上の存在のはずの三貴神の名前がポンポン出てくる状況についていけない。
(えぇい!この混乱とかは一回置いといてそれ以外をどうにかしよう、うん)
「じゃあ、先祖がいないと言うのは・・・?」
「えっと・・・簡単に言うと、もし貴方がタイムスリップしてないと貴方達の一族は『無』から生まれたことになるの」
「は、はぁ」
「つまり、今、貴方の先祖はいないってこと」
「はい?わたし、見たことありますよ、ちゃんと先祖の名前まではっきり・・・え、まさか・・・」
「あ、分かった?」
「え?本当に・・・?え?」
「本当よ。貴方は、貴方こそ本宮家の先祖よ」
「マジか・・・」
「面白いでしょ、貴方が生まれるののは過去の貴方が必要。なのにその過去の貴方は未来の貴方がいないと成り立たない」
「・・・」
「貴方が言いたいこともわかるわ。でも・・・」
「もう、戻れないんですか?」
「・・・えぇ」
「わたし、もうお父さんやお母さん、お兄ちゃんとか、月夜に会えないってこと?」
「・・・」
「そ、っか・・・」
頭の隅で信じていた。いつか、元の時間に戻ってみんなに「ただいま!」って言えるって。でも、彼女が「帰れない」って言うのなら帰れないんだろう。
「・・・ごめんなさい」
そう言う彼女の顔が今にも泣きそうな顔で、わたしは八つ当たりしようと思って上げていた手を思わず引っ込める。
「本当は、わたしも貴方を巻き込みたくなかった。だけど、貴方の一族はこのあと絶対必要だったし、貴方以上に適材がいなかったの」
そう言う彼女の目は嘘を言うような目には見えなくて。
「大丈夫、です」
わたしは思わず、そう言ってしまった。
目が覚めたら初めて見る、真っ白なところにいた。
(えっと・・・どこ?)
周りを見渡してみると壁のようなものは一切見当たらない。まるでドラ〇もんの何でも入るポケットの中のようだ。
「だれかーここどこか教えてよぉ・・・」
「申し訳ありませんでしたっ!!」
「へ⁉」
ここがどこか聞いたのにどこからか謝罪の返事が返ってきた。なんで?
「あの・・・どこにいるんですか?」
「あ、そうだったわ。挨拶しないと。ちょっと待っててくれる?」
その謎の声が消えたと思ったら急にわたしの目の前に人が現れた。
「ひぇ⁉」
慌てて目をこするが、本当に急に現れたっぽい。
(すっごく、きれいな人・・・)
ツヤツヤな黒色の髪に金色の豪華な金具がついている。太陽のようなオレンジの目はなにもないのにキラキラと光が瞬いている。真っ白な絹の服に勾玉を連ねたネックレスを付けている。
(・・・待って。この人・・・)
「あの、お名前を伺っても・・・?」
「わたくしの名前?わたくし、アマテラスと言うものですが?」
(アマテラスって・・・この国の最高神じゃん・・・)
確かにこの人があまてらす天照大神様ならこの格好にも説明がつく。
「あの、その、天照大神様はなんでわたしに謝っているんですか?」
「あ!そう!わたくし、本当に申し訳ないことを・・・!」
何度も何度もペコペコ頭を下げる彼女に神様よいう威厳は全くない。
(いや、謝ってるのは分かったから理由を教えてくれない?ねぇ)
そんなわたしの心情がわかったのか、天照大神様はハッとしたように理由を説明し始める。
「実は・・・あなたを幕末に連れてきたのはわたくしなの!」
「・・・え?」
なんと天照大神様の言ったことをそのまま抜粋すると「月読ちゃんが呼び込む時間を間違えて先祖がいるのにいない状態になっちゃってたみたいでそれを解消するために未来からもってこいの人材送るからって手紙が未来から来てどゆこと?って思ってたら貴方が来た」ってことらしい。正直、理解した?って聞かれると全く理解できない。
「あの・・・ちょっと一回整理させてください。まず、月読ちゃんって・・・」
「月読ちゃんは確か本名は・・・月読尊だと思うけど?」
(はい?え?天照大神様に続き月読尊様?)
雲の上の存在のはずの三貴神の名前がポンポン出てくる状況についていけない。
(えぇい!この混乱とかは一回置いといてそれ以外をどうにかしよう、うん)
「じゃあ、先祖がいないと言うのは・・・?」
「えっと・・・簡単に言うと、もし貴方がタイムスリップしてないと貴方達の一族は『無』から生まれたことになるの」
「は、はぁ」
「つまり、今、貴方の先祖はいないってこと」
「はい?わたし、見たことありますよ、ちゃんと先祖の名前まではっきり・・・え、まさか・・・」
「あ、分かった?」
「え?本当に・・・?え?」
「本当よ。貴方は、貴方こそ本宮家の先祖よ」
「マジか・・・」
「面白いでしょ、貴方が生まれるののは過去の貴方が必要。なのにその過去の貴方は未来の貴方がいないと成り立たない」
「・・・」
「貴方が言いたいこともわかるわ。でも・・・」
「もう、戻れないんですか?」
「・・・えぇ」
「わたし、もうお父さんやお母さん、お兄ちゃんとか、月夜に会えないってこと?」
「・・・」
「そ、っか・・・」
頭の隅で信じていた。いつか、元の時間に戻ってみんなに「ただいま!」って言えるって。でも、彼女が「帰れない」って言うのなら帰れないんだろう。
「・・・ごめんなさい」
そう言う彼女の顔が今にも泣きそうな顔で、わたしは八つ当たりしようと思って上げていた手を思わず引っ込める。
「本当は、わたしも貴方を巻き込みたくなかった。だけど、貴方の一族はこのあと絶対必要だったし、貴方以上に適材がいなかったの」
そう言う彼女の目は嘘を言うような目には見えなくて。
「大丈夫、です」
わたしは思わず、そう言ってしまった。