危険な彼に焦がれて


「そうです。情報屋の時は折那として活動しています」


嘘を言う必要もないので、肯定した。


「なるほどね。折那は折川の“折”と珠那の“那”から来てるんだ」
  

由来も把握したらしい。


「えぇ、そうですよ」


それにも頷いた。


「えっ、珠那ちゃんが折那!?マジか!あの有名な……!」

 
有名……?


折那が有名なんて初耳だ。


「なぁ、珠那ちゃん!俺達の仲間になってよ!その方が俺達にとって助かるし!頼む!」


手を合わせてお願いされた。


凄い勢い……


「無理強いは駄目ですよ、潤さん。珠那ちゃんも潤さんの勢いに引いてますし」


「えー、引いてないでしょ!ねぇ、珠那ちゃん」


「あ、はい」  

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