危険な彼に焦がれて


わざわざ伺わなくてもいいのにって思う。


どっちにしても知り合ったばっかりだから、気を遣わないといけないんでしょうし。


「ありがとうー!じゃあ、一瞬に行かせてもらうよ!」


案内してもらうことになった。


「ここは訓練場だよ。組員達はここで鍛錬するんだ」


そこは畳になっていた。


それにしても、さすが久我組……


動きに無駄がない人が多い。


潤さんって人と久我優雅、さんはこれ以上の実力ってことでしょうけど……


見てみたいような見たくないような矛盾した気持ちになった。


「あ、若!潤さん!」


気づいたらしい組員の1人が声を上げた。


そして、隣にいた私を見て驚いた顔をする。

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