離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!



「……なにがあったんだ。俺は見てくるから待ってるんだよ」


 男は立ち上がり部屋のドアを開けると「なんなんだ! 君たちは!」と怒号が聞こえて、そちらを見ると、若い男性が二人部屋に入って来た。 

 彼らは藤並に何かを言うと、一人男性がこちらに歩いて近づいてきた。


「結城光寿ちゃん、だよね?」

「はい……あなたは?」

「それは後だ」


 彼は自分の着ているジャケットを脱ぎ私の肩にかける。すると一緒に来たもう一人の男性に「(あらた)、あとは頼んだ」と言うと私を抱き上げた。


「えっ、……ひゃぁ!」

「大丈夫だから掴まって」


 何が大丈夫なのかと心の中で言えば、後ろから藤並が「その子は俺のもんだ!」なんて言っていたがそれに対して藤並に向かって何かを投げると、振り向かないで彼は玄関へと向かった。

 さっきまで藤並に触れられてとても鳥肌が立っていたのに、初めて会った彼は嫌悪感はない。その逆で、なんだかヒーローみたいだった。


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