離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
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次に向かったのはまさかの【六條】と表札がある豪邸だった。
「六條さん、私が入ってもいいんですか?」
「あぁ。光寿さんのお兄様にも来てもらってるから」
そう言って六條さんは私の腰を抱き中へと入って行く。すると沢山の方に「おかえりなさいませ、南都様」と出迎えられた。
「あぁ、結城社長は到着してるか?」
結城社長というのはきっとお兄ちゃんのことだ。さっきお兄様に来てもらってると言っていたし……
「はい。新様とご一緒に先ほど到着されましたので応接間にていらっしゃいます」
「そうか、ありがとう」
「とんでもございません。あの、その方が結城社長の妹さんですか?」
「そうだ……光寿さん、うちの執事をしてくれている人だ。稲本という」
「稲本です、よろしくお願いいたします。それにしても可愛らしいお方ですね……まぁここで立ち話もあれですし、ご案内いたします」
稲本さんは含みのある表情をしたが、それに六條さんは触れてほしくなさそうだったので何も聞かずに彼らの後に付いて行った。
稲本さんがノックをして「南都様がいらっしゃいました」と言えば「はい、どうぞ」と聞こえてきて部屋に入る。
「……光寿!」
よく知る声で名前を呼ばれて抱きしめられた。声と彼からする香りにすぐ、お兄ちゃんだと分かった。