見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
「え?…それって元旦那か…?」
「…何で……」
「俺は邪魔な男を抑えるから、お前は女を捕まえろ」
「あぁ」
再度刃物を手にした男の後ろに、無表情のままでロープを持った宏哉が続き、二人が私達にじりじりと近付いてくる。
伊織さんが私を後ろに置き庇っているけど、このままではまた伊織さんがケガをするかもしれない…
そんなの…伊織さんが痛い思いをするのは…もういや…
私がこの人達に捕まればいいだけだから…
そう思って前に出ようと片足を一歩出そうとした瞬間。
「アハッ、知ってたぁ?こっちにもまだまだ人がいるんだよねー」
少しおどけた口調の声がした。
あれ、この声は…
「ナッシー、サンキューな」
やっぱり梨本さんだ。
「どういたしましてー。てかさ、あんたらは何人いるの?こっちは屈強なマッチョや格闘家が10人いるよ。なんならもっと増やせるけど?」
「な、に…!?」
ジャリ…という音と共に、梨本さんのいる辺りから何人もの体格の良い男の人達が姿を現した。
「もうやめとけばぁ?罪が重くなっちゃうよ?」
「うっ、うるせぇ!おい!やれ!」
男が宏哉にそう言うと、宏哉は無表情のまま「あぁ」と答え、それに私達が身構えると…
「あぁ!?オイ、何やってんだよ!俺じゃねぇ!女を捕まえろっつってんだよ!っイデデデ!」
…宏哉が、なぜか私ではなくその男のナイフを持った腕を掴んで捻りあげ、ナイフが地面に落ちると、ロープでぐるぐると身体ごと縛り上げた。
え?宏哉……?
「テメェ、何やってんだよ!気ィ狂ったんか!?」
「狂ってねぇよ、最初からそのつもりだったんだよ。……葉月ちゃん、もうやめとけ。これ以上、罪を重ねるな」
「…え?一体…どういうこと……」
すると、車の中から葉月が出てきた。
でもその顔は泣き腫らしたような目で……
「何でよ!何でよおぉ!何でみんな乃愛なのよ!何で乃愛ばっか好きになるのよぉ!うわあぁぁ!」
膝から崩れ落ちるように座り込んだ葉月は、そのまま冷える地面に突っ伏して泣き続けた。
「…何で……」
「俺は邪魔な男を抑えるから、お前は女を捕まえろ」
「あぁ」
再度刃物を手にした男の後ろに、無表情のままでロープを持った宏哉が続き、二人が私達にじりじりと近付いてくる。
伊織さんが私を後ろに置き庇っているけど、このままではまた伊織さんがケガをするかもしれない…
そんなの…伊織さんが痛い思いをするのは…もういや…
私がこの人達に捕まればいいだけだから…
そう思って前に出ようと片足を一歩出そうとした瞬間。
「アハッ、知ってたぁ?こっちにもまだまだ人がいるんだよねー」
少しおどけた口調の声がした。
あれ、この声は…
「ナッシー、サンキューな」
やっぱり梨本さんだ。
「どういたしましてー。てかさ、あんたらは何人いるの?こっちは屈強なマッチョや格闘家が10人いるよ。なんならもっと増やせるけど?」
「な、に…!?」
ジャリ…という音と共に、梨本さんのいる辺りから何人もの体格の良い男の人達が姿を現した。
「もうやめとけばぁ?罪が重くなっちゃうよ?」
「うっ、うるせぇ!おい!やれ!」
男が宏哉にそう言うと、宏哉は無表情のまま「あぁ」と答え、それに私達が身構えると…
「あぁ!?オイ、何やってんだよ!俺じゃねぇ!女を捕まえろっつってんだよ!っイデデデ!」
…宏哉が、なぜか私ではなくその男のナイフを持った腕を掴んで捻りあげ、ナイフが地面に落ちると、ロープでぐるぐると身体ごと縛り上げた。
え?宏哉……?
「テメェ、何やってんだよ!気ィ狂ったんか!?」
「狂ってねぇよ、最初からそのつもりだったんだよ。……葉月ちゃん、もうやめとけ。これ以上、罪を重ねるな」
「…え?一体…どういうこと……」
すると、車の中から葉月が出てきた。
でもその顔は泣き腫らしたような目で……
「何でよ!何でよおぉ!何でみんな乃愛なのよ!何で乃愛ばっか好きになるのよぉ!うわあぁぁ!」
膝から崩れ落ちるように座り込んだ葉月は、そのまま冷える地面に突っ伏して泣き続けた。