爽やか系イケメンの本気。
「俺が途中まで送ればよかった……。真紘が助けてくれたって聞いて安心したよ」
「あ、」
「ありがとう真紘」
南朋は真紘くんに目線を移すと、そう感謝した。
……やばい人達だったのに、真紘くんは助けてくれたんだ。
真紘くんがいなかったら私はどうなっていただろう、とも考えると少し恐怖を感じる。
「いえ、当たり前のことしただけなんで。……ちなみにあの三年、美桜の腕掴んでましたよ」
「……ほう?それは"良い"情報を聞いた」
「…やっぱり、南朋先輩も結構性格悪そうっすね」
「まあ、それなりに?」
私の腕を掴んでいた、と真紘くんが言うと、南朋は私でも聞いた事のないような低い声を出していた。目も、なんだか怖い。
……嫌な予感がする。なんだか、問題児さんが可哀想になってきた。
すると南朋が私に視線を移して、笑いかけた。
「…おかえり、美桜」
南朋、お昼に私が言ったこと少し気にしてくれてるのかな。
満面の笑みでそう言った南朋に、嬉しい気持ちになる。