爽やか系イケメンの本気。



そう思った時、あれって思う。

そういえば真紘くんって、爽やか王子だったよね……?それはもう、学年問わずモテモテの。
本当の真紘くんは、爽やかとは縁のないぐらいには命令口調で口悪いし、黒い笑顔とか浮かべるけど。
そんな真紘くんを見てきたから、すっかり忘れていた。

そんなの……


「私、釣り合わないよね……?」


そうだ。そうに決まってる。
あの王子と、付き合った女子が私って、どうなんだろう。


「は?」

「だって、真紘くんってかっこいいから皆から人気なんだよ?それなのに、私が彼女でいいのかな。ただでさえ桜以外友達いないのに、恨まれちゃったら……」

「絶対ありえないから」


言葉を続けようとしたのに、遮られてしまった。……怒ったような低い声で。


「なんでまだ気づかないわけ?俺、何回も言ってるよね。可愛いって」

「……でも、それは真紘くんがそう思ってくれてるからで」

「俺だけじゃねぇよ。ムカつくけど、美桜のこと可愛いって思ってるやつなんてウジャウジャいんだよ」


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