爽やか系イケメンの本気。



あ……っ、そっか。お母さんとは会えないから知らないんだ。
お母さんはまじまじと私の顔を見てくるから、なんだか少し恥ずかしい。


「どうしたの美桜……っ!!ああ……本当に可愛いわ美桜は。すごく懐かしい」

「わ……っ」


感動したような顔をしたお母さんは、昔を懐かしむように私をギュッと抱きしめた。


「これは奏(そう)くんにも報告しなくちゃ……っ!奏くん、きっと泣いて喜ぶわ……っ」

「え、お父さんに……っ!?」


お父さんに、私が笑うようになりましたって報告するの?なにそれ恥ずかしいじゃん……っ!


「……ふふっ。なにか素敵な出会いがあったのね」

「え……っ」

「何驚いてるの?私は美桜のお母さんよ。美桜に何があったかなんて、見ればわかるわ」


優しい笑顔を見せたお母さんに、ジーンと泣きそうになってしまう。


「いつか私にもその子紹介してね」

「…っうん」


お母さんは、恋バナとか意外と好むから。目がすごくキラキラしている。



< 212 / 225 >

この作品をシェア

pagetop