爽やか系イケメンの本気。




真紘くんが家の前で止まって口を開いた。
その家は私の知ってる道をしばらく歩いて、その後知らない道を左に曲がって歩いたところ。
……意外とわかりやすいところにあったんだ……。

大きい一軒家を少し眺めてしまう。
真紘くん、お母さんと住んでるけど私の家と同じで帰り遅いんだったよね……。


家のドアの前に小さい門があって、そこを慣れたように開けた真紘くんは、


「どうぞ」


と私に言った。
門をくぐろうとした時……ハッとする。
……まって?ノコノコとやって来ちゃったけど……。
私、家で真紘くんと二人きりってことなんじゃ……。

な、なんで今気づくの……っ!もう家来ちゃったよ……っ!


「……やっと意識してくれた?」

「……っ!」


真紘くんが呆れたように笑って私を見ている。
うわ、警戒心がないって、そういうことか……っ!!



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