【一気読み改訂版】黒煙のレクイエム
第27話
「あっ…何だろうこのメールは…おもしろそうだな…ちょっと開けてみようか。」

年金機構の職員のあいつは、パソコンのイーメールに添付されていたメールでおもしろいタイトルの題名が記載されていたのを発見した。

あいつがメールを開封した時であった。

この時、パソコンの画面に恐ろしい鎌《かま》を持っていてニタニタと笑っている死神の映像とわけのわからないハングルの表示が出た。

この瞬間、あいつのパソコンがウイルスに感染した。

あいつは必死にキーボードを叩いてどうにかしようとしたが、大パニックを起こした。

どうしよう…

どうすればいい…

あきよしは、その次の日に勤めを休んだ。

重大事件は、それから7日後の2019年6月19日頃に発生した。

ウイルスに感染したパソコンに記録していた年金受給者の受給者番号などの個人情報が外部に流出した。

過去にも、同様の手口で複数の職員が使っていたパソコンがウイルスに感染したあと個人情報が外部に流出した事件が発生した。

今回の事象は、あきよしのパソコンだけがウイルスに感染した。

ウイルスに感染したパソコンに20万件分の個人情報が記録されていたが、個人情報全部が外部に流出した。

降り悪く、流出した年金番号のうち7人の受給者が金銭をだましとられた被害が出た。

あいつは年金機構から『懲罰委員会を行うので、事務所に来い!!』と呼び出しの電話を受けたので事務所にやって来た。

ところ変わって、年金機構の事務所にて…

あいつは、委員たちに対して『パスワードはこまめに変えていた…なのに、どうしてウイルスに汚染されたのか分からない…』とオタオタした口調で説明した。

役員たちは、あいつは説得力がないと言う表情で見ていた。

だからあいつは、思い切りブチ切れた。

思い切りブチキレたあいつは、役員の机をひとりずつたたきながら役員の名前を呼びずてで呼び回った。

そして…

「覚えていろよ!!オドレらがオレをおとしいれるウイルスメールを送ったことを世間《おおやけ》に知らせるから覚悟しとけ!!」

そして、あいつは委員長の席にツバを吐いたあと部屋から出ていった。

その後、あいつはデスクとロッカーの後片付けをした。

そして、ここから出る前に直属の上司の机に置いていた花瓶をこぼしてべとべとに濡らした。

その後、あいつは職場放棄をした。

職場放棄をしたあいつは、玉野市内《しない》にあるマルナカ(スーパーストア)へ行った。

あいつは、きつい濃度のお酒を大量に購入した後、帰宅した。

その日の夜9時頃に、家庭内で深刻な事件が発生した。

場所は、玉野市宇野にあるマンションの一室にて…

あいつは、アタシに対して『年金機構をやめた…国の行政の仕事にほこりが持てなくなった…』などとわけの分からないことを言うた。

あいつは、濃度がめちゃめちゃ高いジンをストレートで口にしていた。

だから、正常に会話ができなかった。

あいつの言葉を聞いたアタシは、思い切りブチ切れた。

「あんたは一体何考えているのよ!!自分が犯したあやまちに向き合わずに、職場で暴れてやめた!!…ぐでんぐでんに酔っている場合じゃないのよ!!」
「ウルセー…オレは…年金機構《あんなしみったれたばしょ》で働きたくねーからやめたのだよ!!…オレは…(徳島の)文理大学を卒業したら…ハーバード大学へ留学して研究に打ち込む予定だった…それを兄《クソバカ》が止めた!!…兄《クソバカ》のせいでオレの人生が狂ったのだよ!!」
「それどう言う意味よ!!義兄《おにい》さまは、あんたが就職浪人《ローニン》になったら困ると思って、知ってる人にお願いしたのよ!!…行くところがなくなったら、困るのはアタシなのよ!!」
「ルセー!!オドレはいつから兄《クソバカ》のカタを持つようになった!?」
「それ、どういう意味よ!!…もしかして、アタシが義兄《おにい》さまといやたい(やらしい)関係を持っていたと言うこと!?」
「ああそうだよ!!こずえはいつから兄《クソバカ》のテカケになった!?」
「ひどい!!なんてことを言うのよ!!…痛い!!」

(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)

あいつは、アタシの顔を平手打ちで思い切り叩いた。

その後、力任せにアタシを倒した。

あいつは、倒れたアタシの身体を押さえつけながら言うた。

「何するのよ!!やめて!!」
「ルセー!!オドレと結婚したことが原因でついていないことばかりがつづいた!!オレのパソコンが感染した原因を作ったのは全部オドレだ!!オドレは兄《クソバカ》のテカケだからやっつけてやる!!」
「イヤ…やめてやめてやめてやめてやめてーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)

あいつは、アタシが着ていた白のブラウスを思い切り破いた。

(ブチッ!!)

間を置かずに、下に着けていたレモン色のストラップレスのブラジャーをちぎった。

(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

続いて、下に着ていた赤色のスカートをボロメタに切り裂いた。

そして、下に着ていたレモン色のレギュラーショーツを脱がした。

アタシは、身体がグチョグチョに汚れるまであいつに犯された。

サイアク…

何なのよ一体…

アタシにどんな落ち度があると言うのよ…

次の日の朝7時半頃であった。

部屋に、市内玉で暮らしている義兄夫婦《あにふうふ》がやって来た。

義兄《あに》は、グーであいつの顔を2~3回殴ってから『あきよし!!オドレはどこのどこまでボンクラだ!!』と怒鳴りつけた。

嫂《おねえ》は、必死になって義兄《あに》をなだめた。

それから40分後に義兄《あに》が落ち着いた。

嫂《おねえ》は、あいつに対してつらい声で言うた。

「あきよしさん…どうして、こずえさんにきつい暴力をふるったのよ?こずえさんにどんな落ち度があると言うのよ…」
「こずえがオレのパソコンにウイルスメールを送ったから殴った!!」
「あきよし!!」
「あなたやめて!!」
「オドレは入ってくるな!!あきよし!!オドレは年金機構で働くのがそんなに不満か!?」
「ああ不満だよ!!オドレがオレの海外留学を止めたことは今でもうらんでいるんだよ!!」
「甘ったれるな!!」
「やめて!!もうサイアクだわ…アタシ…しんどいのよ…あきよしさん、あなたが年金機構をやめると言うのであれば、覚悟はできているのね!!」
「なんだよ…覚悟って…」
「転職先の事業所によっては、条件が悪くなるのよ…それでもいいの!?」
「カンケーねえよ…」
「あきよしさんはそれでよくても、あとになってこんなはずではなかったと言うてコーカイするわよ…コームインだったら、お給料も高くて、昇給で、終身雇用で、なにもかもが安定していて、豊かな老後が送れるのよ!!…あきよしさんは豊かな老後はいらないと言うのね!!」
「やめろ!!もういい…あきよしはどこの職場に行っても役には立たないのだよ!!あきよし!!今日限りでこのマンションを出るから、支度をしろ!!分かっていたら返事をしろ!!」
「分かったよ!!出て行くよ!!こんな狭苦しいマンションにいたら…息が詰まってしまうよ…ああ出て行く支度するよ!!はいと返事をすればいいのだろ!!はい分かりました!!」

何なのよ一体!!

自分が犯したあやまちに向き合わずに急に居直るなんて!!

ドサイテーね!!

アタシは、あいつと義兄をさげすんだ目でにらみ付けた。

その次の日、あいつとアタシはマンションから退去した。

退去したあとは、市内玉2丁目にある義兄夫婦が暮らしている家に移った。

あいつとアタシは、義兄夫婦の家族と同居する形で結婚生活をやり直すことにしたけど、アタシはガマンの限度を大きく超えていた。

早いうちに離縁しないと…

アタシは…

あいつらに殺されてしまう…

アタシは、心の中でより強い危機感を募らせた。

6月28日のことであった。

あいつは、嫂《おねえ》からの紹介で段ボール工場に再就職した。

しかし、就業開始から10分で職場放棄した。

その日の夜のことであった。

あいつは『段ボール工場の現場責任者のN山が年下のくせに生意気だったから頭に来てけとばした…何がお給料をかせげだ!!やってられるか…けっ…』と言いながら、どぎついジンロをストレートで一気のみして酔いつぶれた。

またアタシは、あいつと大ゲンカを起こした。

「あんたね!!どうして来て早々に職場で目上の人間に喰ってかかったのよ!?今回の一件で働くところがなくなったことに気がつきなさいよ!!」
「ジョートーだよ!!文句あるか!?」
「何なのよあんたは!!気に入らないことがあったらすぐにカッとなって暴れてわめく男と結婚して大失敗したわ!!」
「オレだって!!オドレと結婚したから、人生がボロメタに狂った!!返せよ!!オレが(徳島の)文理大学を卒業する6ヶ月前に戻せ!!」
「できもしないことを言わないでよ!!」
「ルセー!!ワーッ!!」

あいつは、手当たり次第アタシに物を投げつけて騒いだ後、アタシの顔を平手打ちで3回たたいた。

そしてあいつは、アタシが着ていた衣服と下着をズタズタに切り裂いたあと、アタシの身体をグチョグチョに汚れるまで犯した。

サイアク…

大失敗したわ…

こんなことになるのであれば…

再婚するのじゃなかった…

ガマンの限度を大きく超えたアタシは、着替えとメイク道具がぎっしりと詰まっている大型スーツケースとさいふとスマホと貴重品が入っている赤茶色のバッグを持って、あいつの家から逃げ出した。

アタシは、JR宇野線の電車に乗って岡山駅へ逃げた。

アタシは、あいつに対するうらみつらみをより一層高めた。

岡山駅で列車を降りたアタシは、JR津山線と因美線の列車を乗り継いで智頭《ちず》(鳥取県)まで逃げた。

到着後、そこで暮らしているアタシの知人の彫り師の男のところへ行った。

両肩から背中〜お尻にかけて青龍《りゅう》のウロコもようと唐獅子牡丹《からじしぼたん》…

デコルテに恐ろしいハンニャ…

…の刺青《すみ》を入れたアタシは、あいつの家に対するうらみつらみを一層強めたと同時に、男ぎらいの度合いをより一層強めた。

許さない…

絶対に許さない!!
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