【一気読み改訂版】黒煙のレクイエム
10月20日頃であった。

あいつがアタシに対してさらにきつい暴力をふるうようになった。

この時、家庭内の人間関係がおかしくなった。

そんな中で、事件が発生した。

義兄《おにい》の長男のかつのりが大船渡市内《しない》で自転車を走行中に歩行者の男性と接触しそうになった事故を起こした。

歩行者の男性にケガはなかった。

かつのりは、自転車を運転中にスマホのオンラインゲームをしていた。

かつのりは、男性にあやまらずにその場から走り去った。

その様子が近くの電柱に設置されている防犯カメラによって撮影された。

自転車の後ろに貼られていた中学校のステッカーの番号が写っている写真が警察署に送信された。

この時、学校にかつのりが起こした自転車事故のことが伝わった。

同じ頃であった。

かつゆきは、クラスの子供たちと一緒にみずたまりに石を投げて遊んでいた。

この時、クラスの子のこめかみに石が直撃した。

クラスの子は、その場に座り込んで『痛いよ…痛いよ…』と言うて苦しんだ。

ケガは大事には至らなかったが、かつゆきはまる2日に渡ってクラスの子にケガを負わせたことを家族に伝えなかった。

事件から2日後であった。

アタシはかつゆきを友人の家へつれて行った。

アタシは、かつゆきにあやまるようにと言うたけどあやまらなかった。

だからアタシは『あやまりなさいと言っているのに言うことが聞こえないの!?』と怒鳴りつけてあやまらせた。

同じ頃、かつのりは学年主任の先生から自転車事故のことを注意されたことに腹を立てた。

かつのりは、学年主任の先生をナイフで刺して殺した。

かつのりが起こした殺人事件は、学校は児童相談所へ知らた後に内部だけで解決することにしたのでケーサツには知らせなかった。

ふたりの子どもがいびつな事件を起こしたことを聞いた義兄《おにい》は、会社を早退けした。

義兄《おにい》は、帰宅するなりにふたりの子供に対してよりし烈な怒りをぶつけた。

そんな時であった。

宇宙開発局の制服姿の嫂《おねえ》が、大きめのボストンバックを持って帰宅した。

「ただいま…かつのり、かつゆき…おかーさんね…宇宙開発局の役職をいただいたわよ…おかーさんね…えらくなったわよ。」

嫂《おねえ》は、にこやかな顔で宇宙開発局の役職を与えられたことを伝えた。

嫂《おねえ》の言葉を聞いて思い切りブチ切れたアタシは、嫂《おねえ》の顔を平手打ちで激しく叩いた。

(パチーン!!)

「いたい!!」
「ふざけるな!!もういっぺん言いなさいよ!!」
「なんでアタシをたたくのですか?」
「アタシは温和な環境で育ったあんたが大きらいだからたたいた!!あんたはナマイキだからぶっ殺してやる!!」

この時、義兄《おにい》がものすごい血相アタシと嫂《おねえ》のもとにやって来た。

「さよこ…今の今までどこへ行っていたのだ!?」
「ふざけるな!!」

(ドカッ!!)

思い切りブチ切れたアタシは、義兄《おにい》を両手で突き飛ばして倒した。

義兄《おにい》は、思い切りブチ切れた。

「何するんだ!!」
「ふざけるな!!あんたのクソガキのせいで、アタシはズタズタに傷ついたのよ!!もう怒ったわよ!!」

思い切りブチ切れたアタシは、義兄《おにい》と嫂《おねえ》と義父に対してよりし烈な暴行を加えた。

ふたりの子どもは、アタシがこわいのでひどくおびえまくった。

アタシは、嫂《おねえ》と義父に40針をぬう大ケガを負わせた。

義兄《おにい》も、頭に50針縫う大ケガを負わせた。

もうだめ…

アタシは…

壊れてしまった…

もうだめ…

完全に壊れてしまったアタシは、結婚生活をリタイアした。

その翌日の朝であった。

アタシは、着替えとメイク道具がぎっしりと詰まっているサックスバーの大型スーツケースとさいふとスマホと貴重品が入っている赤茶色のバッグを持って家出した。

アタシは、三陸鉄道の三陸駅から釜石方面行きの列車に乗って再び放浪に出た。

その一方で、あいつはアタシが家出した日にめいこと強引に入籍した。

この時、めいこは妊娠5ヶ月であった。

胎内の赤ちゃんの父親は、もちろんあいつである。

アタシは、あいつの家に対するうらみつらみをより一層高めたので、あいつと仲直りする気はもうとうない。
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