愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
「私……彼女のことを思い出さなければ、遼生さんはいつか私のことを好きになってくれると思っていたの。たとえそうなったとしても、心から愛されないのにね」
自傷気味に笑う珠緒に、かける言葉が見つからない。
しかし俺に彼女に文句を言う資格もないだろう。一番悪いのは、事故で萌の記憶を失った自分なのだから。
「お義母様もね、間違っていたけれど遼生さんのことが大切だから、勝手に彼女に別れのメッセージを送ったことだけはわかってほしい。それはお義父様も同じ。おふたりとも、遼生さんのことをとても大切に思われている。だからちゃんと話し合って」
そう言われても、母のしたことを到底許すつもりはない。事情を知っていながらも事実を伝えてくれなかった父も同様だ。だが、それは珠緒に言うことではない。
「……肝に銘じるよ」
両親なりの優しさだということは、心の片隅に留めておこう。
「うん、そうして。それと、これを最後に渡したかったの」
そう言って珠緒はバッグの中から小さな箱を手に取った。
「これに見覚えはない?」
見せてもらったが、なんの箱かわからない。
自傷気味に笑う珠緒に、かける言葉が見つからない。
しかし俺に彼女に文句を言う資格もないだろう。一番悪いのは、事故で萌の記憶を失った自分なのだから。
「お義母様もね、間違っていたけれど遼生さんのことが大切だから、勝手に彼女に別れのメッセージを送ったことだけはわかってほしい。それはお義父様も同じ。おふたりとも、遼生さんのことをとても大切に思われている。だからちゃんと話し合って」
そう言われても、母のしたことを到底許すつもりはない。事情を知っていながらも事実を伝えてくれなかった父も同様だ。だが、それは珠緒に言うことではない。
「……肝に銘じるよ」
両親なりの優しさだということは、心の片隅に留めておこう。
「うん、そうして。それと、これを最後に渡したかったの」
そう言って珠緒はバッグの中から小さな箱を手に取った。
「これに見覚えはない?」
見せてもらったが、なんの箱かわからない。