真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬致します。婚約破棄しましょう

 エスコート役はどうしたのかと聞いてみると、クリストファーだと言う、サロモンはどうしたのかと聞いてみると、婚約が解消されたと聞かされた。

 それならダンスをと誘ってみると、誘いに乗ってくれた。セレスティーヌの手を取ると、嬉しくて心臓の音がうるさかったが、悟られるわけにはいかない……

 セレスティーヌとダンスをするのは初めてだったがとても楽しくあっという間に一曲を踊りきってしまったこのまま別れたくはない! 二人で話をしたくてテラスへと誘う。

 セレスティーヌに会えて嬉しい反面で幼い時のことを覚えているか確認したくなった。
 夜風に当たりすぎるのも悪いと思い、会場内に戻るとサロモンがセレスティーヌを探していた。必死に話を聞いてくれと言うサロモンに押されてセレスティーヌは話をする事になった。なんの話なんだ?

 気になるが、まだだ…様子を見ないと…なんとか自分を落ち着かせる。

「知り合いか?」

 セレスティーヌの視線の先には、リボンの塊が鎮座していた。サロモンの相手だというセレスティーヌ。
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