転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~

真璃愛とフラン様のスカウトにより、集められた僕達。
同じクラスのヘンリー・アベリア様、ジェイク・ランタナ様、そして、隣のクラスの……。

「ちょっと!どうして僕が!!」

「だから!協力してよ!……いいの?」

勝ち誇った顔をする真璃愛。

「クッ!卑怯な!!」

何か弱味を握られたらしい玲お兄ちゃんの弟のノア・ストライブ様だ。
濃い茶色の髪に濃い紫色の瞳。綺麗な紫色の瞳は男性にしては大きく、そして愛らしく幼い顔立ちのノア様。
とても人気があり、笑顔が可愛らしい。
クラスの人達とも笑顔で話しているのを見かけるが、僕達には結構毒を吐く人だ。

ノア様……真璃愛が迷惑をかけてごめんなさい。
でも僕にはどうすることもできません…。

「それで、何を協力してほしいの?」

まだ内容は知らなかったらしいヘンリー様がフラン様に聞いた。
ジェイク様もこのメンバーで何を?と不思議そうな顔をしている。

ヘンリー様は水色の髪に黒い瞳の爽やかな感じの好青年だ。
ルイの前の席にいて、よくルイと話をしている。
好奇心旺盛な彼は「何が始まるの?」とワクワクしているようだ。

ジェイク様は輝くような金色の髪に茶色の瞳で、銀縁の細いフレームの眼鏡をかけている。いつもキリリとしていて真面目な人だ。背が高く姿勢も良くて、同い年とは思えないほど大人びている。
僕のうしろの席で、クラスでは仲がいい友達だ。

「このクラスの中でも逸材と見込んでお願いしたいのです!ぜひ、この世界にも乙女の心を癒してくれるお店を広めるご協力を!」

「ふぅん。そんなお店があるんだ。楽しそうだね!僕はいいよ!」

「ヘンリー様!ありがとうございます!」

「他にも適任者がいると思いますので私は…」

「社会に貢献すると思って!ノブレス・オブリージュ!」

「……」

断りきれなかった真面目で優しいジェイク様だった。



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