転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
しばらく抱きしめ合っていた僕達だけど、ここは公園だったことを思い出した。
夕方だったのもあって、公園のこの付近には人はいなかったようだ。

近くのベンチにふたりで座る。

「まるであの時のデートのようだね」

「そうね」

「本当はあの日、君に告白するつもりだったんだ」

「え?」

クレアの頬がまた赤くなる。

「タイミングを逃したと思って、また次になんて考えてたら、さらに言えなくなっちゃって」

「ルカ…」

「この公園にはひとりでいたの?」

アスター先生は?
僕が公園に着いてからしばらく経つけどまだ姿を見ない。

「モネと一緒にいたわ」

クレアの専属のメイドのモネと一緒にいたのか。
それを聞いて安心する。
ひとりでいたら危ないし。

「レオとこの公園で待ち合わせをしていて。それまでモネと公園をお散歩していたの。でもモネはどこに行ったのかしら?」

近くにいたはずなのにと周りを見回すクレア。

「それに、レオが来ないわ……」

「アスター先生とは……どうなったのか聞いてもいい?」

「え? レオと?」

「そう。アスター先生から何か言われたんだよね?」

「あ……実は隣国に…」

「ッ!!」

やっぱり!
でもクレアは僕の気持ちに応えてくれた。
だから、大丈夫なはず……。

「留学しないかって言われたわ」

「………………え?」

なんて?


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