転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~

6.ルイside

カルセオラ家の公演会は人気のオペラ歌手や、まだデビュー前の若手数名も出演し、これからの未来も感じさせる魅力溢れるステージとなった。
そして様々なお客様が集まり、オペラや完成間近の歌劇場カルセオラ座について広めることができたそうだ。
これからオペラ歌手や、オペラ関係の仕事を目指す人も増えることだろう。

今回僕達が参加したことでカルセオラ伯爵家との交流も今後多くなりそうだ。
音楽好きのクスフォード侯爵家としては良かったようで、お父様は喜んでいる。

「いつの間にマリアンヌ様とお知り合いになっていたんだ?ルイ」

「僕達が小さな頃にお話する機会がありまして…」

「そうか。でも長年の知り合いのように仲がいいなぁ」

チラリとルカとマリアンヌを見るお父様。
ルカの腕に絡んでまた騒いでいる。

「久し振りにお会いしたので楽しいみたいですね。公演会も成功しましたし」

「ラーク様、少々よろしいですか?」

「ああ、伯爵。私もお話が。ではルイとルカは気をつけて帰るんだよ」

「はい。お父様」

ポンと僕の頭を撫でて、お父様はカルセオラ伯爵の方へ向かった。

「そろそろルカから離れたら?伯爵令嬢でしょ?」

「ルイ!」

僕のうしろに隠れるルカ。
前世の頃から変わらない、僕達3人はいつもこんな感じだった。
ルカは真璃愛のいたずらを真に受けて素直に反応する。
だから真璃愛も楽しいのだ。
僕の弟は本当に可愛い。
そんな弟を助けるのは僕の役目。

クレアが僕達を見ている。
僕はルカが気づくように押してやる。

「あ、クレア」

ルカはクレアの方に駆け寄って行った。


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