転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
「無事で良かった…」

「助けてくれてありがとう。急に声を掛けられて、断っていたら怒鳴り出して怖かった…!」

クレアは僕の胸に顔を寄せて俯いている。

「そうだったんだ。怖かったね」

ふと、クレアの顔を見ると真っ赤になっている。

「え!? クレア!大丈夫!?」

「だ、大丈夫なんだけど……ルカ……え、と……」

なんだか言いにくそう?

「どうしたの?」

「あの、お、重くない?私」

「そんなことないよ。軽い…ってごめん!!」

クレアを僕の膝から座席へと降ろす。
僕ってばクレアを抱きしめたままだったー!!
ふたりで真っ赤になる。

「買い物に来ていたの?」

僕はクレアに聞いた。

「う、うん」

「今度からは僕が一緒に行くから」

クレアは可愛いから心配だ。

「……お姉様じゃないのに、いいの?」

俯いたままクレアが聞く。

「え? シェイラにはルイがいるでしょ?どうしてシェイラ?」

僕はキョトンとしてしまう。

「う、うん。そうだけど…」

「ひとりでは危ないから僕が一緒に行くよ」

しばらくしてクレアがポツリと呟いた。

「怒っちゃってごめんね。ルカ、今日は本当にありがとう」

僕はクレアと仲直りすることができた。



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