転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~

5.5ファンサ

人通りの少ない廊下を歩きながら、ふと思った。

「……『バーンして』なんて久し振りだね」

「まぁ、この世界では言われることはないからな」

子猫ちゃん達がすごく喜んでくれてたよね。

「あとさ、『ウサ耳して』なんてのもあったよね!」

僕はルイに向かって、両手を頭の横で少し丸めてウサギの真似をして、ピョンと飛ぶ。

「『ウインクして』なんてのもあったな」

ルイが僕に向かって片目を瞑りニコリと笑う。

「フフッ。あとはねぇ…『エアハグして』とか!」

僕は両腕を前にしてギュッとする真似をして、ルイに向かってニコッとする。
なんだか楽しくなってきたぞ!

「『あたまポンポンして』とか」

ルイもフフッと笑いながら僕の頭をポンポンする。

「アハハッ!あとはツインズらしく『ふたりでハートして』とか」

僕の右腕をルイの左腕にぴったりとくっつけた。
そして、反対側の僕の左手とルイの右手で、半分ずつハートの形を表してくっつける。
僕達でひとつのハートを作り、アイドルスマイル!

「………君達さっきから何やってんの?」

「えっ!?」
「ッ!!」

僕とルイはギクリとして声の主を見る。
ノア様が片手で口元を押さえて、笑いたいのを我慢しながら僕達を見ていた。


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