ただ真っ直ぐに、君が好き。
「キ、ス?」



身体中が真っ赤に染まっていくのがわかる。

どうしよう、顔の周りが熱い。

私は目を瞑って身構える。

けど、アオくんはなんにもしてこない。

私は不意に目を開けてしまった。



「あの、アオく…」



言いかけた瞬間、私の唇はもう塞がれていた。

意地悪そうに、でも、優しくアオくんは笑っている。



「折角なんだから、目、開けててよ」



妖艶に笑うアオくんに堪らなくなった私は、その後夕焼けに染まった空を見て、アオくんにからかわれるのでした。






「美晴みてぇ、な!」
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