その物語のタイトルはいま君の掌の中に
「……蒼くん……?」
「じゃあさ……俺の夢貸してやるよ。だから泣くな」
「……え?」
「それに俺が泣かしてるみたいだろ、いい加減泣き止めよ」
蒼にそう言われてから初めて気づいた。自分の瞳から涙が溢れていることを。私は借りている蒼の白いシャツの袖で目頭をさっと拭った。そして蒼が隣に座ると私の濡れたノートを手に取った。
「そのかわり月瀬の夢貸して」
「え?」
蒼が私の少し乾いてきたノートを持ち上げると頬の横で振った。
「俺が預かってやるよ、月瀬の夢。そのかわり俺の夢を月瀬に預ける」
「え?どうゆうこと?」
「……なぁ、一個確認だけどさ、月瀬の夢は、ちゃんとした恋愛小説を書きたい、そんでもって自分を認めて貰いたいってことであってる?」
蒼がどうしてそんなことを聞くのがまるで検討がつかないが私はこくんと頷いた。
「了解。ちなみに俺は多くの人が魅了される心に突き刺さるラブソングを作りたい」
「うん……」
「あー、思ったより恥ずいな」
困った時の蒼のクセなのかもしれない。蒼がまた頬を掻きながら口を尖らせている。
「蒼くん?」
青が意を決したように私の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「七日間だけ、俺と恋愛ごっこしない?」
「じゃあさ……俺の夢貸してやるよ。だから泣くな」
「……え?」
「それに俺が泣かしてるみたいだろ、いい加減泣き止めよ」
蒼にそう言われてから初めて気づいた。自分の瞳から涙が溢れていることを。私は借りている蒼の白いシャツの袖で目頭をさっと拭った。そして蒼が隣に座ると私の濡れたノートを手に取った。
「そのかわり月瀬の夢貸して」
「え?」
蒼が私の少し乾いてきたノートを持ち上げると頬の横で振った。
「俺が預かってやるよ、月瀬の夢。そのかわり俺の夢を月瀬に預ける」
「え?どうゆうこと?」
「……なぁ、一個確認だけどさ、月瀬の夢は、ちゃんとした恋愛小説を書きたい、そんでもって自分を認めて貰いたいってことであってる?」
蒼がどうしてそんなことを聞くのがまるで検討がつかないが私はこくんと頷いた。
「了解。ちなみに俺は多くの人が魅了される心に突き刺さるラブソングを作りたい」
「うん……」
「あー、思ったより恥ずいな」
困った時の蒼のクセなのかもしれない。蒼がまた頬を掻きながら口を尖らせている。
「蒼くん?」
青が意を決したように私の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「七日間だけ、俺と恋愛ごっこしない?」