完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される

「おっ、ここだ。セキュリティ許そうな家だな。やっぱあんな動画出すなんて頭悪いんだなぁ。ラッキー」

 男は、千紗の住む一軒家の前に立っていた。時刻は午後9時。
 新幹線まで乗ってはるばる東京へ来たのだから、なんとしても楽しませてもらわねば。
 男──ハンドルネーム万年寝太郎は淫らな女に対して憎しみを抱いていた。
よくSNSで自撮りの裸を撮ったりしている俗にいう裏垢女子の個人情報を集め、住所氏名を特定し、脅して言いなりにするという手口で犯罪行為を行っていた。

 だが、警察に訴えられたことはない。皆、自分もやましいことをしているとわかっているからだ。
 そういう馬鹿で淫乱な女の人生をめちゃくちゃにしてやりたい。
チャンネル名「玉響の音」を運営しているタマは、そういう男の願望をものすごく刺激してくれた。
まず顔出ししていないのもいい。あの仮面の下の顔が絶望するところが見たかった。
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