【完結】完璧上司の裏の顔 オタクなコスプレ配信者♀、実はファンだった上司に溺愛求婚される
「──私が悪いんです。申し訳ありませんでした」

 感情を殺して謝罪する。面倒くさい。いざとなったらやめてやる。
 立花の言う通り、ただのバイトなんだ。自分などいなくても誰も困らない。千紗も今は動画の収益だけでも困らない程度にはある。
 その日は定時で、ささっと帰宅し、家に帰って悔し泣きをした。

「立花め! 私がダサい日陰キャラだからってアレはない! 私だって好きであんなとこでバイトしてるわけじゃないのに!」

 泣きながら壁に枕を何度も投げつけて、涙を流す。

「今夜はやけ酒だ! もうどうだっていい」

 かつてはお嬢だった千紗も、ここ数年の不幸の連続で、すっかりやさぐれて口が悪くなっていた。
 動画の収益が入った時だけ飲むテキーラをグラスに注ぐと、千紗はくいっと一気に飲んだ。
 千紗は酒豪だが酒乱の気があるので、酒量は気を付けていた。
 だが今夜は呑まずにいられない。
 動画の配信の準備もやめて、裂きイカをかじりながら、ひたすら呑んだ 。
< 22 / 304 >

この作品をシェア

pagetop