アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「ノーラ、楽しそうよね。わたしたちも全種類にして、シェアしましょう」

 彼女に提案すると、ノーラはうれしそうにうなずいてくれた。

「すみません」

 ちょうどウエイトレスが通りかかったので、コリンが声をかけた。

「全員分のロイヤルミルクティーと、全スイーツを三セット分」

 全スイーツを三セット分?

 コリンと視線が合った。

「バチバチッ」と音がしそうなほど火花が散った。そんな気がした。

 まったくもう!

 コリンったら、どれだけ負けず嫌いなわけ?

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