アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
 チャールズが言っているのは、叔父一家のことである。

 彼のその忠告は、耳も心も痛い。

 わたしは「借金を返済する」といきがっているものの、正直なところ自信がない。借金はかさむばかりで終わりがまったく見えないから。

 縁を切りたい。いっそ屋敷から放り出して欲しい。あるいは、永遠に戻りたくない。

 たしかに、心と頭のどこかでそう願っている自分がいる。
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