アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~

「がんばったな」

 書斎は、メイド役の三人がきれいに磨き倒している。

 だから、テーブルの上に埃が積もっていることもない。もうもうと埃が舞うなどということはないのである。

「ここまできたら、虚勢をはる元気もないわ。物理的にも気持ち的にもぜったいにムリってわかっているから。それに、カフェで『マーダー・チャーリー』が言った通りだと思う。わたしは、そろそろ勇気を持つべきだわ。だけど、叔父一家は今後どうなるのかしら?」

 叔父一家の末路は、なんとなくわかっている。
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