同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 課長は私をじっと見ている。
 
 「はー。最近忙しくて全く一緒に出かけてないだろ。やっと三回目だぞ。返事くれるんだよな。頼む……どうしたらいいんだ。こういうの初めてなんだよ」
 
 下を向いてぼそぼそ話す。
 課長?
 
 「吉崎。俺、本気なんだ。お前に気持ち言うのにも時間がかかるくらい。やっと言えたのに、あいつが戻ってきてまたお前の周りをうろうろしてる」
 
 私の腕を放して横を向きながら話す。
 信じらんない、課長可愛い。私、課長のことどこを見てたんだろう。
 本当は、この人こんなに弱いところがあるのね。ちょっと守ってあげたくなる。
 
< 234 / 330 >

この作品をシェア

pagetop