同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「田村さんって営業成績すごいらしいですよね?」
 
 「そうだな、まあこの世代ではトップクラスだよな、新藤」

 里崎さんが、さっき大和に話しかけた目の前の先輩に釘を刺すように話し出した。
 
 「だから、田村帰ってくるのいやだったんだよな。お前、どうしてウチの課に来るんだよ?元のところへ戻れよ」
 
 「新藤、いい度胸だな?大和の席には俺がいるんだよ。戻れるはずないだろ、可愛い嫁もいるんだから」
 
 「は、ふざけんなよ、里崎。お前いつまでのろけてんだよ、いい加減にしろよ」
 
 「まあまあ、新藤さん。よろしくお願いしますよ。新藤さんは昔からいる二課のエースなんですから、色々教えて下さいよ」
 
 ビールを新藤さんのグラスに注いでいく大和。

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