私に愛を教えてよ





私は軽く会釈をして、靴箱へ向かった。


整った顔のパーツは完璧な配置で、ストレートのサラサラな黒髪、まさに万人受けの爽やかイケメンって感じ。


彼を囲む女の子はどうせルックス重視。ひねくれた考えなのは分かってるけど、どうもいけすかない。





その時───────





静かな廊下でバタバタと走る足音が向かってくる。





「ねぇ、待って…!琉依ちゃん……だよね?」





名前を呼ばれて私の足はピタリと止まる。


ゆっくり振り返ると、職員室で鉢合わせた彼の姿があった。




< 17 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop