私に愛を教えてよ

莉央のお墨付き






今日は時間の流れが早い。
もう昼放課になってしまった。


悠真とは階段前で合流して、生徒会室に向かう。っていうか、悠真も悠真でよくOKしてくれたな。




「ねぇ、悠真って莉央から何て聞いたの?」


「ダブルデートランチ」


「……ちょっと莉央?どうなってんの?」


「えーっと、そんなこと言ったかなぁー?」




莉央はとぼけながら悠真を真ん中に追いやって私と距離をとる。


いやいや、ダブルデートランチって……。


そうこうしてるうちに生徒会室の前に着いたけど、誰もドアを開けようとしない。


3年間の高校生活で、まさか生徒会室に入る機会があったとはね…。


すると、スーッと中から人影が現れて、ガラガラと音を立てながらドアが開いた。




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