私に愛を教えてよ





「ねぇ、理性ぶっ飛びそうなんだけど。」




私は彼の手を握りしめながら、じっと見つめていた。我に返り、慌てて距離を取ったけどもう手遅れだ。




「あ……えっと、これは違うの!……ごめん。」


「琉依ちゃん、今の────────」


「もう教室戻るね!じゃあ……さよなら。」




私はまた逃げ出した。


何で手を握ってた?何で彼を見つめてた?
自分でも動機が分からなくて混乱している。


思わせぶりなんて私が1番したくないことなのに。何で毎回おかしくなっちゃうんだろ…。


「さよなら」って言えた。これ以上彼に関わるのは危険すぎる。もう、やめよう。




< 66 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop