私に愛を教えてよ

朝倉先輩の好きな人






私は走って教室に戻ると、すぐさま莉央が駆け寄ってきて嬉しそうに話し出す。




「ようやく琉依のこと任せられる人が現れたよ!この幸せ者〜〜〜!」


「だから、私はもう関わるつもりないんだってば。」


「川瀬先輩以上の人なんてもう一生出会えないよ?あんなに愛されてるのに何が不満なの!」


「不満っていうか………。とにかく!私のこと勝手に頼み込まないでよね。」




そう言って私は席に戻ると、机と一体化して目を閉じた。もちろん眠れるはずもなく、犯してしまった過ちが頭の中を駆け巡る。


はぁーーーーー。やらかしちゃったなぁ。


午後の授業も集中できないまま終わっていった。鞄に荷物を詰めていると、隣から視線を感じる。




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