私に愛を教えてよ





「本年度から生徒会長を務めることになりました。3年3組 川瀬実糸です。よろしくお願いします。」





歓声が飛び交う中、彼はペコりと頭を下げる。





あまり興味がなかったから聞き流してたけど、莉央がチラッと話してた気がする。


あの人、川瀬実糸っていうんだ……


初めて彼とすれ違った日のこと、今でも覚えてる。


体育祭が終わり、全校生徒がそれぞれ移動していると、女の子に囲まれている2人の男子生徒がいた。


莉央は体育祭での悠真の活躍を熱く語っていて、私は静かに聞いている。


何故か視線を感じて目をやると、片方の男子生徒が驚いたように目を見開きながら私をじっと見つめていた。




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