キミと放送室。


ファミレスに戻ると、ウトウトして今にもコテンとソファに寝転びそうな有島くんが待っていた。



「有島ー!お待たせー!」


紗良が少し大きな声で呼びかけると、ビクッと肩を跳ねさせた有島くん。


「おー、遅ぇわ。ドリンクバー飲みすぎてトイレ10回くらい行っ……た……え?」


そう言いながら私に視線が向いた有島くんは、右手で自分の口を塞いで見せた。


「え、日高さん?ビビった。誰かと思った」

何だか照れくさくてモジモジしながら「どうかな?」と言うと、即答で「可愛い!似合う!」と有島くんが答えた。


「ふふ。有島、分かりやすー。デレデレしてる」


「うるせ」



それから3人でお喋りしながらライブの時間までファミレスで過ごした。






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